【未払残業代・固定残業代】毎月約10万円の営業手当が支給されていた事案で、500万円を回収した事例

事例の依頼主様

30代|男性

ご依頼前の状況

■ ご相談の概要

依頼者は、食品会社に勤務し、商品の配達業務に従事していました。

依頼者には、毎月「営業手当」として約10万円が支給されており、会社からは、この営業手当が残業に対する手当であるとの説明を受けていました。

しかし、営業手当が何時間分の残業に対する手当なのか、また、その金額がどのように計算されているのかについて、具体的な説明を受けたことはありませんでした。

依頼者は、退職を機に、これまで支給されていた営業手当とは別に未払残業代が発生しているのではないかと考え、当事務所にご相談されました。


ご依頼手続き後

500万円

■ 固定残業代の検討と残業代の計算

ご依頼を受けた後、当事務所から会社に対し、雇用契約書、賃金規程その他の未払残業代の計算に必要となる資料を開示するよう求めました。

開示された資料を確認したところ、雇用契約書にも賃金規程にも、営業手当が時間外労働に対する固定残業代として支給されるものである旨の記載はありませんでした。

そこで、当方は、営業手当を固定残業代として取り扱うことはできないと判断し、営業手当とは別に時間外労働に対する割増賃金が発生することを前提として、未払残業代を計算しました。

その結果、未払残業代は約600万円となり、会社に対してその支払いを請求しました。

■ 会社との交渉

当方からの請求後、会社にも弁護士が就き、未払残業代について交渉を行いました。

交渉においては、営業手当が固定残業代として有効なものであるかどうかなどを踏まえ、双方の主張をもとに解決に向けた協議が行われました。

その結果、会社側から500万円を支払う内容での和解提案がありました。

依頼者とも協議した結果、訴訟を提起することなく500万円を回収できることなどを考慮し、この内容で和解することとしました。

  • 解決済み
  • ■ 解決結果
  • 最終的に、会社が依頼者に対して解決金500万円を支払う内容で、訴外での和解が成立しました。
  • 本件では、毎月約10万円の営業手当が支給されていましたが、その手当が固定残業代として有効であることを前提とせずに残業代を計算し、会社に請求した結果、訴訟を提起することなく500万円を回収することができました。
  • 本件は、会社から開示された雇用契約書や賃金規程を精査し、営業手当を固定残業代として取り扱う根拠となる記載が見当たらないことを踏まえて請求・交渉を行ったことが、高額での解決につながった事例です。

ルノ法律事務所

比嘉弁護士からの解決ご提案

■ 弁護士からのコメント

本件で500万円という金額で早期に解決することができた大きな要因は、会社が残業代として支給していたとする営業手当について、雇用契約書や賃金規程に固定残業代であることを示す記載がなかった点にあります。

固定残業代として認められるためには、雇用契約書や就業規則、賃金規程などの内容や、実際の賃金の支給方法などを踏まえて、その手当が時間外労働等に対する対価として支給されていると認められる必要があります。

そのため、「残業代として毎月一定額の手当をもらっているから、これ以上残業代を請求することはできない」とは限りません。

特に、固定残業代とされている手当について、何時間分の残業代なのか説明を受けていない場合や、雇用契約書、就業規則、賃金規程などに固定残業代に関する定めが見当たらない場合には、未払残業代が発生している可能性があります。

会社から「営業手当」「職務手当」「業務手当」などの名目で残業代を支給していると言われている場合でも、その取扱いに疑問がある場合には、一度弁護士に相談することをお勧めします。

解決までの期間4ヶ月