残業代の計算方法を争い交渉で140万円の和解が成立した事例

事例の依頼主様
30代|女性
相談前の状況
ご相談の背景
ご依頼者は、勤務先での未払い残業代についてご相談にいらっしゃいました。始業時刻より前に出勤して業務を開始することがあり、休憩中も電話や来客への対応を求められる状況でした。
当事務所は、会社に未払い残業代の支払いを求めるとともに、タイムカードや給与明細などの資料の開示を請求しました。
これに対し、会社側は独自の計算に基づき、未払い額は約18万円であるとして、その支払いを提案しました。
解決への流れ
当事務所の対応
当事務所は、開示された資料とご依頼者から伺った勤務実態を照らし合わせ、会社側の計算方法を検討しました。
まず、会社側は原則として午前9時30分を始業時刻として計算していました。しかし、ご依頼者は会社の指示で早く出勤し、打刻後に業務を開始していたため、タイムカードに記録された時刻を基準に計算すべきであると主張しました。
休憩時間についても、会社側が一律に1時間を差し引いていたのに対し、電話や来客への対応があった実態を踏まえ、実際に休憩できていた時間に基づく計算を求めました。
さらに、残業代の計算に用いる賃金単価や各種手当の扱いも見直しました。会社側は「特別手当」などを支払済みの残業代に含めていましたが、ご依頼者が受けていた説明や支給の経緯から、利益還元としての賞与的な支払いであり、残業代として差し引くことはできないと反論しました。
こうした検討をもとに、未払い残業代と遅延損害金を合わせて約187万円を請求しました。
- 解決済み
- 交渉と解決の結果
- 会社側は、始業時刻や休憩時間について譲歩することは難しいとの意向を示しました。
- そこで、ご依頼者の早期解決のご希望を踏まえ、当事務所は計算条件を変えた場合の金額も確認し、解決案を検討しました。始業時刻はタイムカードに基づきつつ、休憩時間を1時間として再計算すると、未払い残業代の元本は約150万円となりました。
- この計算を踏まえ、休憩時間と遅延損害金について譲歩する形で、解決金150万円を提案しました。その後の交渉により、最終的に140万円を支払う内容で和解が成立し、訴訟を起こすことなく解決しました。
ルノ法律事務所
髙山 弁護士からのコメント

本件のポイント
本件では、会社側が提示した計算結果をそのまま受け入れず、始業時刻、休憩時間、賃金単価、支払済みとされた手当の性質を一つずつ検討しました。
資料と勤務実態に基づいて反論するとともに、ご依頼者の早期解決のご希望に沿った具体的な金額提案を行い、当初の会社側提案である約18万円から、140万円での和解に至った事例です。
解決までの期間 5か月




